日常を科学する Part 3 コーヒーで痛風改善?ーメカニズム編ー

昨日、一昨日に引き続き、コーヒーの話

痛風のリスクファクターとして血液中の尿酸値が高いこと。

コーヒーは尿酸値を下げるから、痛風になりづらくなることをお話ししました。

今日はもう少し掘り下げます。

 

chokosh0120.hatenablog.com

chokosh0120.hatenablog.com

 

カフェインとクロロゲン酸

まずは、色んなところで言われていることを。

コーヒー中に含まれる、

カフェインクロロゲン酸が尿酸値を下げる役割をしている説

hackcoffeebeans.com

 

  • カフェインの利尿作用によって、血液中の尿酸が尿として体外に排出される
  • クロロゲン酸の抗酸化作用が働く?

ということが書かれています。

 

クロロゲン酸はポリフェノールの一種で、

焙煎方法は浅煎りのコーヒーの方が豊富に含まれているようです。

(下の論文参照、日本語なので分かりやすいです)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jisdh/16/3/16_3_224/_pdf

 

カフェインの方はそれっぽいですが、クロロゲン酸の方はよく分かりませんね。

 

尿酸は糞としても排出される!

尿に出ることは上で述べましたが、糞としても排出されることが知られています。

 

尿酸なのに!!

 

その割合は30%前後と、尿よりは少ないですが…何か意味がありそうですね!

 

調べてみると、高尿酸血症患者さんでは尿酸を体外に排出する役割を持つ

運び屋タンパク質の遺伝子変異があるそうなんです。

難しくなってきましたね…

 

その運び屋さんの名前はBCRP

 

BCRP (Breast Cancer Resistance Protein)

 

乳がんの薬剤耐性に働くタンパク質で、

抗がん剤をがん細胞に入れない役割をすることで有名です。

 

このBCRPタンパク質と尿酸、コーヒーの関係については

  • BCRPタンパク質は小腸にいる
  • BCRPタンパク質は尿酸を小腸の中 (血液中)に入らないようにバリアーしている
  • コーヒーは小腸のBCRPタンパク質を増やす

ということがわかっています。

 

つまり…

  1. コーヒーを飲むと小腸でBCRPタンパク質が増える
  2. ビールなどプリン体を摂取しても、BCRPがあるから血液中に入る前にガードしてくれる!!

 

簡単に図示します。

f:id:chokosh0120:20180123234612p:plain

 

 

ちょっと、ややこしいですが

コーヒーが尿酸値を下げるメカニズムの一部を説明して見ました。

 

これは私が知っているだけの情報で、

まだまだ世の中には色々な説があると思います。

 

コーヒーとビールを一緒に飲むのは無理なので、

日頃から飲んでおいてプリン体に備えましょう!

最近流行りの痛風鍋を罪悪感なしで食べるためにも笑

 

日常を科学するシリーズ、自分の勉強のためにやっていて

ツッコミどころ満載かとは思います。

ですので、コメント欄にそれは違うんじゃない?ってことがあれば

気軽にどしどし書いてくださればとても嬉しいです!!

 

それでは〜(コーヒーの飲み過ぎで寝れない)。

 

余談

血管にもBCRPは発現していて、

尿酸が細胞に溜まらないようにする役割を持っていることが最近報告されました。

血液中の尿酸値が高いと、血管のBCRPがいなくなって細胞に溜まってしまい

悪さをするとのことです(痛風の原因かもしれませんね)。

尿酸をガードするコーヒーとは違って、

尿酸自体はBCRPを減らす方向に働くようです。

Hyperuricemia enhances intracellular urate accumulation via down-regulation of cell-surface BCRP/ABCG2 expression in vascular endothelial cells - ScienceDirect